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  • 2014.07.16

現代NYを舞台にした珠玉のガールズ映画『フランシス・ハ』は、ウディ・アレンをはじめとする様々な映画へのオマージュが満載!

『フランシス』メイン②

©Pine District, LLC.

 

アメリカ公開時にわずか4館からスタートしたものの、口コミで評判が広がり、233館まで拡大という大ヒットを記録した映画『フランシス・ハ』の予告編が公開された。

 

辛口批評家筋からも絶賛され、タランティーノが「2013年の映画ベスト10」に選出するなど、多くの映画ファンを魅了してやまない話題作の監督を務めるのは、『イカとクジラ』(05)でアカデミー賞脚本賞にノミネートされ、ウェス・アンダーソン監督とのタッグで『ライフ・アクアティック』(04)、『ファンタスティック Mr.FOX』(09)などの脚本を手がけてきた俊才、ノア・バームバック。

 

ウディ・アレンの『マンハッタン』(79)をはじめとする様々な映画へのオマージュが詰まった、温かいタッチのモノクロ映像で捉えられた現代のニューヨークは、ヌーヴェルヴァーグの巨匠、トリュフォーが映し出したパリのようにロマンティックで美しく、時代を感じさせない。

 

ニューヨーク・ブルックリン。親友とルームシェア生活を送る27歳のモダンダンサー、フランシスは、ダンサーとしてもなかなか芽が出ない。彼氏と別れて間もなく、親友ソフィーとの同居も解消となり、自分の居場所を探してニューヨーク中を転々とするはめに。周りの友人たちが落ち着いてきていることに焦りを覚え、自分の人生を見つめ直し、もがいて壁にぶつかりながらも前向きに歩き出そうとするが…。

 

本作の話題のひとつがサントラ音楽の絶妙なチョイス。主題歌はデヴィッド・ボウイの『モダン・ラブ』で、 今回公開された予告編でも、ヒロイン、フランシスがこの曲に合わせてニューヨークの街を軽やかに疾走する姿が印象深い。そのフランシス役は共同脚本も担当し、バームバックの私生活のパートナーであるグレタ・ガーウィグ。本作でゴールデン・グローブ賞女優賞にノミネート。一躍、時の人となった。

 

不器用で大雑把だけどチャーミングな彼女の姿に、誰もが共感を覚え、心が軽やかになり、きっと元気になれる珠玉のガールズ映画。見逃せない。

 

作品情報 『フランシス・ハ』
9月13日よりユーロスペースほか全国順次公開!
2012年/モノクロ/アメリカ/86分
監督・脚本:ノア・バームバック
共同脚本:グレタ・ガーウィグ
出演:グレタ・ガーウィグ、ミッキー・サムナー、アダム・ドライバー
主題歌:デヴィッド・ボウイ『モダン・ラブ』
配給・宣伝:エスパース・サロウ
©Pine District, LLC.

 

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