『おんなのこきらい』加藤綾佳監督 & 森川葵 & 木口健太 インタビュー

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  • 2015.02.17

『おんなのこきらい』加藤綾佳監督 & 森川葵 & 木口健太 インタビュー

新鋭映画監督とミュージシャンの組み合わせによる音楽映画の祭典『MOOSIC LAB』において、2014年度の準グランプリ、観客賞、最優秀女優賞(森川葵)、男優賞(木口健太)の4冠に輝き、異例の単独劇場公開が決定した加藤綾佳監督映画『おんなのこきらい』が2月14日より、新宿シネマカリテを皮切りに全国順次公開されている。コラボアーティストに迎えた、ふぇのたす(3/11メジャーデビュー決定)のポップなサウンドとスイーツに彩られたガーリームービーの様相を呈す本作だが、対人芝居と粘り強い長廻しに拘り、人間の感情を抉ってくる内容で、『渇き。』、『チョコリエッタ』、ドラマ『ごめんね青春!』など活躍著しい森川葵が演じる「可愛くて、最悪。」(キャッチコピー)なOL、キリコの再生と崩壊を描いている。今回、そのキリコを演じた森川葵、優しすぎる優しさでキリコに手を差し伸べる天使のような男、幸太を演じた木口健太、そして、加藤綾佳監督の3人に話を聞いた。

(撮影: 木村高典 / 取材・文: 川端哲生)

 

 

宣伝の打ち出し方で「可愛くて、最悪」みたいにしてますけど、素直でまっすぐな子が、最悪で可愛い振りをしてる話なんです。(加藤)

 

 

——MOOSIC LABでの準グランプリ受賞から、異例の単独公開ですが、3人が揃うのはどれくらいぶりですか?

 

森川: 最近、会いましたよね。

 

加藤: ふぇのたすのLIVEで会ってますね。入り口の前で、3人顔を揃えました。後はパンフとポスターの撮影で一度会ったくらいですね。

 

——MOOSIC LABでの公開以降、森川さん、木口さん共に、活躍されていますけど、当時のキャスティングはどのような経緯だったんですか?

 

加藤: 「可愛い」ありきの企画だったので、可愛い子を探さなきゃいけないので、ハードルが高いって話してたんですけど、(森川さんの)宣材写真を見て一目惚れした感じで。木口君とか他のキャスティングは先に決まっていて、主役だけ見つからない中で最後の最後に決まったのが、森川さんだったんです。

 

——森川さんを選んだ決め手はどこだったんですか?

 

加藤: 可愛いかったからですね(笑) お芝居も映像もまだ見てない状態で。

 

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——キリコ役素晴らしかったですけど、芝居を見ないで決めたんですね。木口さんは、森川さんの第一印象はどうでしたか?

 

木口: 小さいなぁって。あ、いや、お芝居の印象ですよね?(笑)

 

森川: 小さいなぁしか思わなかったんですよ、この人(笑)

 

木口: (加藤監督に)下北での本読みの時が最初ですよね?

 

加藤: 2人の本読みって2時間くらいしかできなかったんですよ。顔合わせ程度でしかなかったから。

 

木口: 最初の撮影の時は覚えてるんです。というのも僕が盲腸で…。

 

加藤: 盲腸事件(笑)

 

——聞いてます。撮影初日に木口さんが盲腸を患ったんですよね。

 

木口: はい。ただでさえ、森川さん忙しいのに怒らせちゃうなって。

 

森川: 朝、現場に行ったらいないんですよ。スタッフが誰も教えてくれなくて、あれ?って思ってたら、(木口さんが)盲腸にかかったって話を聞いて。撮影するシーンが急に変更されて、別のロケ地に移動してって感じで。いつになったら来るんだろうって思ってました(笑)

 

——木口さんも気が気じゃなかったですよね。

 

木口: まず痛みで死にそうで。やばいなとは思いましたけど、僕以外のシーンを先に撮りきってくれることを願ってました。何とか回復して現場に行った日が、加藤さんの自宅での撮影だったんですけど、現場へ歩いて行ったら、車の窓から待機してた森川さんがずっと僕を睨んでたっていう(笑) その印象が強いですね。

 

森川: ふらーっと歩いてくるから、やっと来たって思って(笑)

 

——病み上がりの最初のシーンはどこだったんですか?

 

加藤: 髪を切ったキリコと公園で遊んでるシーンですね。公園で2人が仲良さそうにしてる。

 

森川: そっか。いきなり2人が一番仲が良かったシーンを撮ったんでしたね。

 

木口: 森川さんは、「いきなり無理ですよね」って言ってたんですよ。で、そのシーン撮るために森川さんと話し合おうとしてたら、「こっちだよー!」って大声で、監督が1人ではしゃいでて(笑)

 

加藤: 病み上がりで、ほぼ初対面なのに、私一人ではしゃいでて(笑)

 

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——最初に撮ったとは思えないくらい自然ですよね。作品について聞いていきたいんですが、森川さん演じるキリコの自意識の在り方って、よく言われる「こじらせ系」とは違うなって思っていて。むしろ真っ直ぐで不器用というか。役作りについて、監督と森川さんは細かく話し合ったんですか?

 

加藤: 撮影4日目ぐらいからは全部預けてましたね。指示する前に預けて、修正部分があれば言うみたいな感じでした。

 

——森川さんは、キリコという女性についてどう思いましたか?

 

森川: キリコが悪い子みたいに言われてますけど、キリコは傷つくばっかりでした。

 

加藤: 宣伝の打ち出し方で「可愛くて、最悪。」みたいにしてますけど、ものすごく素直でまっすぐな子が、最悪で可愛い振りをしてる話なんです。

 

——片や、幸太は女性からしたら理想の男性にみえるんですけど。幸太は、監督の理想像だったりするんですか?

 

加藤: 理想像ではないんです。『おんなのこきらい』の登場人物って、モデルがいたりするんですけど、幸太とキリコだけモデルがいない架空のキャラクターで。それ以外のキャラクターは自分の実生活の周りにいる人達をモデルにしてます。ただ、思考回路が自分に近いのは、キリコと幸太かもしれないですね。

 

——監督自身が投影されている2人だったわけですね。

 

加藤: そうですね、たぶん(笑)

 

木口: 僕、加藤監督の1つ前の作品でも一緒にやらせてもらってるんですけど、最初に台本を読んだ時に、幸太って、今までの作品にはないようなキャラクターだったんです。だから、監督が挑みたいと思ってるところへいきたいって思ったし、あとは、この人(森川さん)が主役なので、この人が魅力的に映ってないと終わりなので、森川さんがやりたいようにやってもらうための僕の在り方というか、自分がこうやりたいというのを抑えて、いかに森川さんに付いていくかっていうのを考えてました。

 

森川: 僕は森川さんに自由にやらせてあげましたってことですか?

 

木口: 違う、違う(笑) 語弊があります。

 

森川: 盲腸で来れなくなったところから、こっちは狂わされていました(笑)

 

——劇中の2人みたいになってきましたね(笑) それでも、撮影が進むにつれて、監督の演出を通して、徐々に信頼感っていうのは出来てきました?

 

森川: 木口さん嫌いですもん(笑) 全然信頼してないです。

 

——監督、何かフォローをお願いします(笑)

 

加藤: 「きぐちさんきらい」ってタイトルで。このインタビューは。

 

一同: (笑)

 

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——あと、感じた印象として、対人芝居が多い映画だなってことで。

 

加藤: そうですね。大人数いるけど、芝居の部分は1対1が多いですね。

 

——キリコを軸として、キリコとユウト。キリコとさやか。職場だと、キリコと先輩のまゆみ。キリコと後輩の茜みたいに。その中で、キリコと幸太のシーンだけ、長廻しが多いじゃないですか。

 

加藤: そうですね、ほとんど。

 

——そこに拘りを感じました。今回、折角3人での取材なので、印象的な2人のシーンについて、振り返っていけたらなって思っていて。まず、キリコがデザイン案の直しを幸太の家に持って行くシーンなんですけど。

 

加藤: 自分の中では一番大変だったシーンです。当日に脚本を渡したんですよ。決定稿でもこのシーンだけ違うってずっと思ってて。やっぱり書き直すから覚えなくていい。当日まで待っててって2人に伝えて。

 

——それはどういった部分で迷っていたんですか?

 

加藤: 2人が仲良くなるシーンなんですけど、納得がいかなくて。シナリオ全体は、結末まではすべて書けていたんですけど、あのシーンは今後に繋がる決定的な何かというのを書かなきゃいけないと思って、撮影する日の朝ギリギリまで書き直していたんです。

 

——あのシーンいいですよね。目を合わせられない幸太とかリアルで。

 

森川: 幸太が目を合わせられないとか最初からありましたっけ?

 

加藤: 無かった。当日に決めました。あれは、木口君と初めて会った時に人と目を合わせてくれなかったから、そうしたんですけど。

 

木口: でも台本の上っ面は変わっても、書いてあるキャラクターは変わってなくて、言ってる台詞が変わってるだけなので。目を合わせない設定がない段階から、あの状況だったら目を合わせなそうだなって思ってやってて、それを拾ってくれた面もあって。

 

——「当たり前じゃん!」って、一瞬だけタメ口で話すキリコも良くて。

 

森川: あれも台本に書いてありましたね。

 

木口: でも割と自由にやっていて。部屋を散らかった状態にしたのは僕だったりして。こんな具体的な会話、正面見ながら話せないと思って。キリコに「いつになったら見てくれるの?」みたいにやられたら、怖い、怖いって逃げたくなるじゃないですか(笑) なんで、片付けながら喋りたいから、部屋を散らかしたいって提案して。

 

加藤: この2人には、どうしたいかって都度聞いてたかもしれない。他のキャラクターはモデルがいるから、イメージを作っていたんですけど、キリコと幸太は私の妄想のキャラクターだったので、2人に預けてた部分はあったかもしれないです。

 

——リハやシーンを重ねる中で、キャッチボールしながら、足していったんですね。それであのリアルな感じが生まれたんですね。

 

加藤: そうですね、たぶん。

 

——加藤監督、断定せずに「たぶん」ってよく使うのいいですね。作家っぽくて。

 

森川: 私も「たぶん」って使おう、じゃあ(笑)

 

加藤: (笑)

 

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——次ですけど、ユウトに振られて自暴自棄になったキリコの家に幸太が訪れるシーンです。ディレクターズカット版では後半部分が少し伸びていました。あのシーンはかなり長いですよね。

 

加藤: 8分の長廻しですね。

 

森川・木口: そんなに廻してたんですか!

 

加藤: あのシーンも撮影初日ですね。木口君の病み上がりの日です。

 

——あのシーンも生っぽくて。森川さん、泣いていましたよね?

 

森川: 実際、泣いてないですよ。

 

加藤: 泣いてたよ。

 

木口: (森川さんは)そういうキャラでいたいんだから、駄目だって(笑)

 

森川: (笑)

 

加藤: 楽しかったです。テンション上がってやってました、私は。

 

木口: リハをやった後に、カメラマンの平野さんがカットを割ろうって言ったんです。でも(加藤監督の)顔がギンギンになってて、「割らない」って。「じゃあ、3カットくらいにしよう。キリコの寄りは欲しい。顔は見せたい」って話になったんですけど、加藤さんは「要らない」って。だから、僕らはもう1カットで撮らなきゃいけないんだなって、覚悟して。リハも全然、やらなかったんですよ。

 

加藤: テスト1回だけやって、じゃあ廻しますって(笑)

 

木口: (森川さんは)テストからフルスロットルでくるし。

 

森川: テストからもう、パーン!って。

 

——テストを重ねると、どうしてもお芝居の鮮度って落ちますよね?

 

加藤: スタッフは、テストを繰り返してセッティングをしたいんですよ。でも私が、カットを割らないとか、ワンテイクでいくからっていう空気を出すと、みんなピリピリするから、本番の方がテストより余計いい感じになるっていうことをしたりしました。そうすると役者含め、全部の部署がミスれないなって空気になって。照明さんもカメラマンさんも録音さんも会話が緊迫してた中で私一人、楽しかったなって(笑)

 

森川: 私は何回もあんなシーン絶対に出来ないんで、だからなるべく少ない数で終わらせてほしいっていう意志を見せるために、リハーサルで飛ばしました(笑)

 

 

ここで受け取ってもらえるかもらえないかで、キリコと幸太の関係が終わるかどうかの瀬戸際なので、演技を超えて震えますよね。(木口)

 

 

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——なるほど(笑) 現実かお芝居か分からないくらいの8分間でした。次なんですが、幸太の恋人が発覚した後の夜の公園のシーンです。ここは、正確にはカット割ってますよね。

 

加藤: そうですね。カメラは1個なので、アングルを変えて、通しで3回戦やってますね。あのシーンで、実はクランクアップだったんです。

 

——感情が乗ってるようにみえますよね。一番は、幸太が飴を手渡すところ。

 

森川: あ!乗せられたところだ。私が乗せられて引き出されたところです。台本では、渡されるのは、飴じゃなくて、ティッシュだったんですよ。

 

加藤: これから本番撮りますっていう時に、木口君のところ行って、黒飴を渡して、本番だけこれでお願いって。

 

——鬼才じゃないですか(笑)

 

木口: あの瞬間だけは、この人本当にすごいって思いました。明確な理由があるとかじゃなく、言葉にならない色んな感情が込められて渡す飴なんだけど、泣いてる人に飴って物理的に考えたらおかしいじゃないですか。でも何となく飴を渡したくなっちゃうフィーリングは分かるんです。ここで受け取ってもらえるかもらえないかで、キリコと幸太の関係が終わるかどうかの瀬戸際なので、演技を超えて震えますよね。

 

——映画の中盤で、伏線として黒飴が出てきてるじゃないですか。じゃあ、あの段階ではまだ決めてなかったんですね。

 

加藤: 本番を始める直前にポケットに手を入れたら、あの飴が入ってたんで。あ、ラッキーって思って(笑)

 

——渡された森川さんは予期してないわけですよね?

 

森川: 一瞬、時が止まりました。えっ!って。そしたら、もう何か色々出てきちゃって。

 

木口: 使われてないカットとか、ヤバかったんですよ。最初のテイクは、飴を払いのけず、森川さんはただ見てるだけで、急に発狂しだしたから。予期してないないことをいきなりされることで、感覚的なものがきちゃったんだと思うんですけど、「この世界、何?」みたいな状態で。

 

森川: (笑)

 

木口: 空気で分かるんですよ、森川さんが何かを感じたって。それに公園が支配されるから怖くて、震えました。

 

——女優の中の女優みたいですね。髪を切ってあげた後で、キリコと幸太はデートをするじゃないですか。ディレクターズカット版では、あのコラージュのカット数が増えていて、デートをしてる感がより強調されているんですけど、恋人がいることを黙ったまま、その優しさはないよなって思って。

 

森川: えー。増えてるんですね。私、まだ見てない。

 

加藤: シュークリームを買うところが増えてますね。でもあれを敢えて言葉で説明するなら友情ですね。それしかないというか。

 

木口: 優しさにだらしがないんですよね。流されて優しいみたいな。優しくすることだけが優しさじゃないってことが分かんないというか。ズブズブ優しくして、取り返しがつかないところまでいっちゃってる。

 

——しかも、幸太はモテたいとか思ってるわけじゃないですからね。

 

加藤: お互い大事ではあると思うんですよ。友情だけではない大事さはあるけど、幸太が「その感情は何ですか?」と聞かれたとしたら、友情としか答えないだろうっていうのは思いますね。

 

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——話を夜の公園のシーンに戻すと、あそこで幸太はあくまで一線は超えないようにしてますよね。

 

木口: 自分の中でもよく分かってない。頭では友情って分かってるけど、心に真実を問われたら分からないけど、その隙間をこの人(森川さん)が突いてくるんで…。(森川さんに)あんまり今日喋ってないけど、大丈夫?

 

森川: 誰かがいる時は、任せれば大丈夫なんですよ(笑)

 

——いやいや(笑) あのシーンで、キリコは幸太を求めていますよね?

 

森川: 幸太を欲しいとは思っていると思います。

 

木口: 優しいから駄目だったんです。優しいから傷つけちゃったんです。

 

——受け入れなかったのは、本物の優しさなんだなって思いましたけど。傷つけてしまってますけど。

 

木口: あれ以上、あそこにいると揺らいじゃう何かがあるから、ありがとうって言って立つんですけど、キリコはまたガッと来るから、更に引き戻されそうになって。目の前に泣いてる人がいて欲されたら揺るがないでいられるのかは、やってみないと分からなくて。でもやってみたけど、よく分からなかったです。

 

森川: リアルでも、全部よく分からないじゃないですか。

 

木口: めっちゃ大事なこと言いましたね。

 

——演じてた時は、現実との境い目がなくなっていたと感じますか?

 

森川: 私は幸太は好きだったけど、木口さんは嫌いですよ(笑)

 

木口: そもそも境い目とかない人でしょ?考えてないんですよ(笑)

 

加藤: 演じようと思って演じてるんじゃないんだなって思いましたね。

 

——台詞以外の細かな動きの部分も台本のト書きにはあったんですか?

 

加藤: ト書きでは、道端で話してるくらいしかなかったです。撮影当日に公園に行って、はい、砂場で倒れる!みたいな(笑)

 

木口: 「今日の現場は此処です。此処でキリコは泣いてます」って。しかも説明も足りないんですよ。「ここで砂かける!」って言うから、砂かけてたら、「幸太はかけない!キリコはかける!」って。それ先に言ってくれないと(笑)

 

加藤: 私は言ってるつもりだったんですけど(笑) 自分でもテンションが追いついてないんですよ。演出家って、本当は説明しなきゃいけないと思うんですけど、私は自分の感情に説明が追いつかなくて、ここはこうでこうでこうなんだよね、よろしく!みたいな感じで(笑)

 

木口: 「そこでキリコが思い切り幸太を倒す!」とか言って、森川さんも思い切りやってくるから、砂場の木の角で、ガーンって頭打ったりして(笑)

 

森川: (笑)

 

加藤: シーンにもよるんですけど、現場では割とワーッってなります(笑)

 

木口: 一番最初の観客ですよね。自分が観たいものを撮るっていう。

 

森川: だって、モニター観ながら泣いてるんですもん。誰も泣いてないのに。リハーサルしてる時に泣いてるんですよ(笑)

 

木口: リハの音のチェックだけで泣いてますからね。音録れてるか確認しながら、嗚咽してるんですよ。まだ終わってないから、森川さんの気持ちとかもあるから早く廻そうよ、って思うんですけど(笑)

 

加藤: 自分の映画が好きでしょうがないんですよね。

 

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——激情型ですね(笑) カメラマンは、横浜聡子監督の作品なども撮られてる平野晋吾さんですけど、スタッフはどうのように集まったんですか?

 

加藤: 前年のMOOSIC LAB参加作品の『FUCK ME TO THE MOON』の助監督を私がやっていたんですけど、逆にその作品の監督(滝野弘仁監督)が助監督をやってくれて、その時のカメラマンと照明部が「加藤ちゃん撮るなら手伝うよ」って、言ってくれたんです。

 

——音楽を担当した「ふぇのたす」ですが、MOOSIC LAB作品のコラボアーティストとして、選んだタイミングはいつだったんですか?

 

加藤: 企画を考えてる段階で、ハマるアーティストあるかなーって漠然と思っていて、もしいなければ別の企画で、くらいに考えていて。MOOSIC LABは、ミュージシャンありきの企画なので。でも、ふぇのたすのPVをYouTubeで見つけて、気になって他の曲を聴いてみた中で、『かわいいだけじゃダメみたい』って曲が合いそうって思って。ふぇのたすでやりたいって決めました。

 

森川: 撮影の移動中は、永遠に「ふぇのたす」ループだったんですよ。

 

加藤: 移動の車とかでもずっと曲をかけてて。最初の衣装合わせに来た時も、既にもうCDをかけてて、この曲だよって感じで。

 

森川: 「すし、すし、すし♪」って、ずーっと流れてました。

 

 

映画がすごく好きで観に来る人達ばかりじゃないかもしれないので、「壁ドン」とかそういう分かりやすい映画ではないですって。(森川)

 

 

——なるほど。時間が迫っているようなので、締めさせて頂きたいんですが。

 

(ここで、加藤監督がふいに席を外して、森川さんと木口さんの2人になる。)

 

——監督いなくなっちゃいましたね(笑) 森川さんと木口さんは役者として活動する上で、『おんなのきらい』という作品はどんな存在になりそうですか?

 

森川: 不思議な存在ですね。もう1度公開してるのに、また公開するって不思議な話じゃないですか。だから不思議な存在になりそうです。

 

——MOOSIC LABでの上映から、今回の単独公開までの間に、ちょうど『ごめんね青春!』の放送があって、あのドラマを観て、映画館に訪れる人もきっといますよね。

 

森川: 観にきてくれる人が全然変わると思いますね。

 

——そういう方々に向ける言葉ってありますか?

 

森川: 映画がすごく好きで観に来る人達ばかりじゃないかもしれないので、「壁ドン」とかそういう分かりやすい映画ではないですって。

 

——ある意味で、「砂場ドン」みたいなところもありますけど。

 

森川: ふちドン!(笑)

 

——砂場のふち(笑)木口さんはどうですか?新しい観客の方々に向けて。

 

森川: 僕のカッコ良さを見てください。盲腸帰りで頑張りました(笑)

 

木口: By森川葵でしょ(笑) 盲腸のせいでリンパの流れが悪すぎて、顔おかしいと思うんで、僕。

 

森川: でも、(映画『渇き。』で共演した)小松菜奈ちゃんは、カッコいいって言ってたよ。

 

木口: でも否定したんでしょ?小松さんがせっかく褒めてくれたのに、僕、小松さんにどうしようもない奴って思われてるらしいんです。

 

森川: でも、カッコいいって言ってたから、いいんじゃない?(笑)

 

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——映画のワンシーンみたいなやり取りで普通に聞き入ってました。最後に監督の言葉をもらいたいんですけど…。

 

(離れたところで様子を眺めていた加藤監督が戻ってくる。)

 

木口: カメラ位置とか決めてたんですよね。今、このシーンの(笑)

 

加藤: いや何か、私、抜けた方が面白いかなって思って(笑)

 

——ありがとうございます(笑) 加藤監督にとって、作品単体での劇場デビュー作になるわけですが、観て頂ける方々に一言。あと、今後はどんな作品を撮っていきたいですか?

 

加藤: 映画を観てくれる人達には、映ってるものが全てなので、だから観て下さい。とにかくそれだけですね。今後については、『おんなのこきらい』は、私がお菓子が好きだったことだったり、ふぇのたすとコラボさせて頂いたことで、ガーリーなトーンの映画になりましたけど、今後もそうしていくとは限らないです。恋愛モノが続いてはいるので、恋愛映画を撮ってる人って思われてるかもしれないですけど、まず描きたい人物がいて、恋愛はその人物を描くためのツールの1つに過ぎなくて、例えば、人物の再生と崩壊だったりとか、感情の起伏だったりとか、そういう事に興味があるんです。そこに拘って、これからも映画を撮っていきたいと思っています。
作品情報 『おんなのこきらい』

 

 

監督・脚本・編集: 加藤綾佳
出演: 森川葵、木口健太、谷啓吾、井上早紀、加弥乃、松澤匠、巴山祐樹、緑茶麻悠、ふぇのたす(みこ、ヤマモトショウ、澤“sweets”ミキヒコ)
企画・配給 : SPOTEED PRODUCTIONS
製作: GOLD FISH FILMS
協力: ユニバーサルミュージック/加茂啓太郎

 

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©2014 Gold Fish Films / MOOSIC LAB

 

映画公開記念トークイベント情報 ⇒詳細は「新宿シネマカリテ」公式サイトにて

 

■2月14日(土) 出演者初日舞台挨拶 (本編上映開始前)
登壇者: 森川葵、木口健太、みこ(ふぇのたす)、ヤマモトショウ(ふぇのたす)、澤“sweet”ミキヒコ(ふぇのたす)、加藤綾佳監督

 

■2月15日(日) トークショー (本編上映終了後)
登壇者: 谷 啓吾、井上 早紀、緑茶 麻悠、巴山 祐樹、福原舞弓、加藤綾佳監督

 

■2月16日(月) トークショー (本編上映終了後)
登壇者: 柴田紗希(モデル)、平松可奈子(タレント)、加藤綾佳監督

 

■2月17日(火) トークショー (本編上映終了後)
登壇者: 青柳文子(女優・モデル)、加藤綾佳監督

 

■2月18日(水) トークショー (本編上映終了後)
登壇者: 中森明夫(コラムニスト)、加藤綾佳監督

 

■2月20日(金) トークショー (本編上映終了後)
登壇者: 中井圭(映画解説者)、加藤綾佳監督

 

■2月21日(土) トークショー (本編上映終了後)
[クリエーターおんなのこトーク①]
登壇者: 飯田えりか(少女写真家)、東佳苗(デザイナー/縷縷夢兎)、加藤綾佳監督

 

■2月22日(日) トークショー (本編上映終了後)
[クリエーターおんなのこトーク②]
登壇者: あきやまなおこ(グラフィックデザイナー/『おんなのこきらい』ポスタービシュアル担当)、さわたす(ふぇのたす制作担当)、加藤綾佳監督

 

■2月24日(火) トークショー(本編上映終了後)
登壇者: コムアイ(水曜日のカンパネラ)、加藤綾佳監督