今回の下高井戸シネマの上映では、7日間通して、豪華ゲストと今泉監督によるアフタートークが催された。その模様を全日レポートさせて頂くことになった。最終日には待望のDVD発売も発表された、この小品らしからぬマスターピースには、しかし私の言葉による説明はおよそ必要ない。
(取材・文:川端哲生)
客席を一望した犬童監督は、今泉監督の新作『鬼灯さん家のアネキ』と『サッドティー』の客層の違いについて、後者は前者より、ずっと年齢が下で女性の率が高いという傾向を指摘。これは公開当初から続く、本作の客層の特徴で、普段あまり映画を観ない層にも届いている印象は確実にある。(青柳文子さんファンの観客が、期せずして作品の内容にハマるという感想もSNSなどでよく見掛ける。)
犬童監督が初めて今泉力哉の映画を鑑賞したのは、モト冬樹生誕60周年記念映画『こっぴどい猫』の試写会(犬童監督はビジーフォーのファン)とのこと。 「モトさんの演技もいいんだけど、これを作ってる人凄いなって思って、それで会わせてもらって、それから僕がやってるテレビドラマの脚本書いてもらったり、演出を手伝ってもらったりしているんです。」と犬童監督。その後、TVドラマ『イロドリヒムラ』や『セーラーゾンビ』での仕事へ繋がっていくきっかけにもなった。
今泉映画を観る時、いつも撮影期間が気に掛かるそうで、「7日間」という『サッドティー』の作品としての濃度に対して短い撮影期間に驚きを覚えたそうだ。客席から出た「撮影2ヶ月」という予想の声に、「2ヶ月掛けて、いま映画を撮れるのは、降旗康男くらいだからね」と笑い、「緻密に出来ている気がするし、俳優の演技も練り上げられてるように見える。これを1週間で撮ることは凄いことで、ある意味でプロフェッショナル」と。ちなみに『こっぴどい猫』も8日間で撮り上げている。
『サッドティー』は、ENBUゼミナールのシネマプロジェクトという企画により生まれた。ワークショップに参加した役者達と映画を作り上げたことに対して、「ある意味、劇団みたいなものだよね。例えば、つかこうへい劇団の団員に当て書きしていくという演劇の手法に近い。どうやってストーリーはできあがっていったの?」と犬童監督。
「撮影までにホンが全然書けなかったので、とりあえず脚本が書けない映画監督が主人公に決まって(笑)前作みたいな、奥さんに先立たれて書けなくなった小説家が書けるようになる成長話には今回したくなくて、書けない人が書けないまま終わるっていうのは決めていました。」と答えた通り、今泉監督の中で基軸は当初からあり、そこに稽古中の即興芝居、執筆中の喫茶店で聞こえてきた話、奥さんとのやり取りなどを取り入れ、また海でのラストシーンは、友人でもある前野朋哉監督の映画から触発されたものであったし、作中で最も印象的で効果的な「競歩」については、稽古の過程で役者の特技をヒアリングしていく中で、それをそのままアイデアとして採用したという。「皆で公園に行って、阿部さんに競歩をやってもらいました。ただ、競歩はどの角度から撮っても絵にならないので迷いましたけど(笑)」など、迷いもありながら、脚本に落とし込まれたとのことだった。
また「今泉監督の映画は描写はクールだけどクールになりきれないというか、冷め切らずに人物が温度を持っていることになるそのバランスが面白い。最後にバラバラのまま全員集まらない終わり方もあって、そっちの方が伝わる可能性もある中で、集合させて面白い話にすることを怖がらないところが好きなんです。」と、犬童監督が今泉作品に感じる、答えが一つに集約されない曖昧さがありつつ、人物にちゃんと温度がある絶妙なバランス感覚については、「映画が分かりやすくなることが嫌なわけではないし、生っぽくてリアルな芝居や台詞を追究することへの不自由さへの批判もあったりするので、例えば、人を消したり、海へ集合させたりとか、少しでも豊かなことになればという意識はあります。」と持論を述べ、犬童監督からは、今泉映画の特徴である登場人物全員を等価に描いた群像劇ではない映画も今後観てみたいとの希望も添えられた。
最後、犬童監督による宮沢りえ主演のWOWOWドラマ『グーグーだって猫である』の宣伝告知。このドラマの第1話に、役者としてスポット出演している今泉監督の怪演(?)に触れ、トークショーを結んだ。
劇団、月刊「根本宗子」を主宰する劇作家で女優の根本宗子さんと今泉監督の接点は、監督が「ENBUゼミナール」で事務員として働いていた当時、演劇コースを受講していた生徒として知り合った頃に遡る。その後、19歳で劇団を旗揚げした根本さんの公演に折りをみて足を運ぶなど、現在に至る。
「今泉さんが『サッドティー』の台本を書いている時に一度相談されて、人物相関図みたいなものを見せられたんですけど、ストーリーは恐ろしいくらい決まってなくて、私は何の役にも立てなかったんですけど、出来上がりの映画を観た時、説明されたパーツが実際に出てきてそれを楽しみながら観ました(笑)」と根本さんの一声に苦笑いしつつ、「エンドロールにも根本さんの名前はあって、他にも打ち合わせ協力で話をしたりした人はクレジットしているんです(笑)」と今泉監督。
内容については、「國武さんが演じていた緑という役が嫌い」と、いきなり根本宗子節。「入ってくる感じが嫌い。ブラウスとかどっちでもいい(笑)」と。奥さんが子供服を作る際の実体験であったと述べると「お子さんの服だったらそれはいいと思います。でも自分のブラウスの話とか、私が台本書いてる時に恋人に言われたら、どっちでもいいと思っちゃいます(笑)」と。他にも園子の劇中の行動にも違和感を表明すると、「基本、男目線というか、女っぽい行動は否定しますね(笑)実生活では面倒くさい感じにはならないんですか?」と、私生活への質問。
「私は何でも言っちゃうので、秘めることで違う方向にそれを出して気付いてほしいということがあまりないから、そういう行動が嫌な人に映るのかもしれないです。私の書く芝居は口に出して言う人が必ず出てくるけど、今泉さんの映画は、言わないというか熱量が低い人ばかりで、同じようなことを書いているのかもしれないけど、その違いは面白いですね」と。共にダメ恋愛を描くことが多いが、抑制された情念を露にしていく作風の根本宗子の演劇と、低温度の恋愛劇を洒脱に描く今泉力哉の映画はある意味では対照的。
真っ当な恋愛モノじゃないものを作り始めたきっかけを問う今泉監督に、「真っ当じゃない恋愛をしてきたからじゃないですか(笑)」と即答。
「自分もダメな恋愛映画をずっと作っているけど、普通の恋愛映画はほとんど観ないし、誰か好きな人がいてその人とうまくいくまでみたいなよくある恋愛モノというよりは、『サッドティー』がそうだったように、既に付きあっている状況から始まる話だったりする。恋愛映画って「好き」っていうことを疑うことは普通しないけど、その「好き」を疑うとか、もっと温度を下げたいという意識は常にありますね。」と、今泉監督の興味が、より熱量を下げることに向かっていることを吐露すると、根本さんから演出の仕方についての問いが向けられた。
「自分の中の一つの正解へ持っていかないんです。してほしくないことはあるけど、してほしいことは自分の中にない。してほしくないことを役者の皆が分かってくれて、それはやらないみたいな演出ですかね。」と今泉演出の根幹を説明。それに対し、根本さんは、今泉監督自身が出演している過去の作品(『終わってる』)で、卓球をしているシーンに触れ、「風貌もあるけど、今泉さんが誰よりも面白いんです。あのヌルっとした感じは出そうと思って出せない。あれが理想型なのかなって。あれは狙って出せないと思うので。」と推測。『こっぴどい猫』にも今泉監督は出演しているが、その際に、主演のモト冬樹さんから、一番芝居がやりづらかった相手が今泉監督だったと告白されたとのこと。芝居っぽくない芝居を自身が体現していることを象徴するようなエピソードも紹介された。
また根本さんは「静かな演劇とか映画とかってジャンルがあるじゃないですか。あまり私は静かなものが好きじゃなくて。空のカットがすぐ入るみたいな(笑)演技態としては今泉さんの映画はそれに似てるのにそうはならない、退屈しないのがすごいなって思います。」と、ならではの表現で苦手な部類の映画や演劇の特徴を挙げると、今泉監督が映画を撮る上で決めている幾つかのルール(「人を死なせない」「海へ行かない」等)の中に、「実景ショット」を使わないという決めごとがあって、人間がいない空間を作る場合、最初は誰か人がいて、はけてから空絵になったり、誰かが入ってくるまでの空絵はあっても、説明的な実景は使わないように拘っていることを解説。今泉監督曰く、それは興味が「人間」にあることに因っている。根本さんは、雰囲気のある舞台設定で「空気を楽しめ」みたいなお芝居に、上演後のトークイベントの説明で補完するような演劇に苦言を呈すなど鋭利な毒舌も披露した。
印象深かった話題は、「半径数メートルの世界しか描かない」という批判に対して。「私も今のところ、戦争や政治などについて書かないですけど、大きいことを描いた方が売れるとしても小さいことを書きながら売れたいんです。悔しいので(笑)若者の今を見せられた感じしかしないって否定の声もあるんですけど。」と意地にも似た信念を掲げる根本さん。「嘘に対する許容が自分は狭いので、取り上げるのがどうしても身近な話になる。嘘の多い話はやりたくないので。」と今泉監督。理由は違えど、2人とも話のスケールについては、等身大を貫く姿勢であることが語られた。
11月1日より、岩松了作・演出『水の戯れ』の客演として初めて、聖地・本多劇場に立つ根本宗子さん。また、この日の深夜には、大森靖子さんとの演劇公演を来年行うことも発表された。
岡部成司さんと阿部隼也さんの2人は、山下監督のワークショップにそれぞれ参加した経験があり、過去に山下監督の現場を手伝ったり、共同監督した経験もある今泉監督も含め、山下チルドレン的な顔ぶれでこの日のトークは行われた。
山下監督は『サッドティー』をこの日に初めて鑑賞。「すごく面白かったです。相変わらず長いけど(笑)長いんだけど、切った方がいい箇所がない。言い方変えると全編ダレてるんだけど、不思議と最後まで観れちゃう。阿部の風呂のシーンでさえ、ありだもんね(笑)」と。それを受けた阿部さんは、「誰も喜ばないシーンですからね。ゲイくらいしか。」「それ、ゲイに失礼じゃない?まあいいか(笑)」という掛け合いを挟んで、「今泉は昔から知ってて、短編ばかり撮ってたから、上から目線で長編を撮れって言ってたりした(笑)でも撮りだしたら長いのばっか撮ってるから、そこまで長くなくていいよって(笑)まあ群像劇だから仕方ないだろうとは思うけど。」と、尺の長さを気にさせない『サッドティー』の不思議な魅力を感じている様子。
朝日役の阿部さんについては、「阿部は『超能力研究部の3人』という僕の新しい映画にも出ているんですけど、キャラクターが意外とシンクロしてて。今泉から聞いてた話を無意識にパクっちゃったのかなって思って。」という驚き発言。実際は偶然の一致だったらしく、「山下監督と今泉監督は、頭の思考が似てるのかなって思いました。」と両作品に出演する阿部さんは解釈。山下監督は「阿部をキャスティングする時は、俺も今泉も難しいって思いを持っていて。偶然にも長編で阿部と一緒にやるってなったら、似たような設定になっちゃったね。」と、役者として個性のある阿部さんの起用の経緯とキャラクター造形について話された。
柏木役の岡部さんについては、「岡部君というか岡ピーと当時は呼んでたんですけど、あんなにモテる役をやっていて、今泉はこういう風に演出したんだなって思いながら。前に一緒に作った『モロベエ』では、公務員の役をやってもらってたから、色気があってビックリしました。確かにこういう奴モテるかもなって」と、自身とは違う形で、岡部さんの魅力を引き出している点に関心を示していた。
そして、今泉映画の美点の一つである、女優をきれいに撮るという話に。「女優陣にちゃんと見せ場がある。女っぽい顔を撮るよなって思いながら。以前、『午前3時の無法地帯』という本田翼さん主演の携帯ドラマで、今泉と共同監督をしたんだけど、本田翼が俺の演出回では見せない顔を、今泉の回では見せるみたいなことがあって、どうやったの?悔しいなみたいに思ったりして(笑)上手い下手とかじゃなくて、今泉流の引き出し方があるって思ってて。今回もそれは感じましたね。」と、これについては手放しによる賞賛。
短い撮影期間の上に脚本のあがりも撮影当日ということがざらだったらしく、稽古期間を通して、キャスティングと脚本執筆が同時に進行したことが今泉監督から語られ、「でも当日シナリオに見えないのがすごいよね。しかもシナリオ通りなんだよね。唯一、阿部のシーンはね。今泉のアドリブ始まったよって(笑)朝日じゃなくて、どんどん阿部に見えてきちゃって。阿部になってんじゃんって(笑)ひとつの映画でワンシーンだけだよね。あれやっていいのは」とカットをかけずに廻し続ける今泉のアドリブ演出についての意見も述べられた。
山下監督も気に掛かった岡部さん演じる柏木の寝癖については、「『永遠の僕たち』って映画で、主演のデニスホッパーの息子が、母性本能をくすぐるような寝癖のイメージでやったんですけど、間違って角みたいになっちゃって(笑)撮影の3日目くらいに、いつもメイクをやってくれてるルミちゃんに、あれ実は『永遠の僕たち』なんだよねって言ったら、本気で怒られて。クランクインの前に言ってって(笑)これ角になってるからって(笑)」と、経緯について今泉監督から説明された。
トークも終盤に差し掛かったところで、阿部さんから唐突に「山下監督は、あの中では誰がタイプですか?」という問いを投げられると、熟考の末、永井ちひろさん演じる夕子を選んだ山下監督。「いい表情してるなぁ」って。すると阿部さんは、「人生をやり直して、付き合うなら誰ですか?」と更に突っ込んだ質問。「どうですかね。青柳さん(棚子)が一番無いよね。青柳さんが一番大変だなって思う。あ、でも大変だからいいのか(笑)青柳さんは、『リンダリンダリンダ』の時の、湯川潮音ちゃんを思い出しちゃって。生まれ変わるんだとしたらね。グッときたのは、夕子(永井さん)なんだけど。でも、腹立つよね。今泉が考えた女の子に翻弄されてる俺やだなって(笑)」と、やや歯切れの悪さを残す答えでトークは締められた。
トークでも話題にあがった『超能力研究部の3人』は、12月6日(土)より全国ロードショーされる。
『サッドティー』の音楽(主題歌と劇伴)を担当したトリプルファイヤーと今泉監督の出会いは、今泉映画に出演歴もある歌手の大森靖子さんの渋谷CLUB QUATTROでのワンマンライブ(SOLD OUT!)の後夜祭に、対バンで出演していたステージを見たことがきっかけ。この日は、吉田さん(ヴォーカル) 、鳥居さん(ギター)、山本さん(ベース)、大垣さん(ドラム)と、バンドメンバー全員がライブ以外で、壇上にあがるという貴重なセッション。今回のトークショーの中で、最もゆるいムードで幕を開けた。
横一列に並んだ状態で、下手からマイクを回す形で進行。大垣さんから。「作るにあたって、打ち合わせがあったと思うんですけど、僕、忙しくて全然出てなくて、監督にあったのも随分経ってからで、顔色悪い人いるなぁと思ったら監督だったっていう。僕、それくらいしかないですね(笑)詳しくはヴォーカルとギターが色々やったので、話を聞いてみましょう(笑)」そしてマイクは吉田さんに「はい。監督と打ち合わせをしようということで、落合の喫茶店で色々喋ってたんですけど、ギターの鳥居君と僕と監督と3人で喋って、鳥居君の家行ったりして、僕はその場に居合わせたんですけど、そっから僕は何も作ったりはしてないというか…、一応、僕も曲は作ったんですけど、映画の世界観にそぐわないということで…(苦笑)」続いて山本さんに「僕は作ってないんで…。」と。すると今泉監督がフォロー。「最初の編集室で山本さんとまず一度会って、その後で吉田さん、鳥居さんと打ち合わせっていう流れでしたね。」それを受けた鳥居さんが「そうですね。落合の喫茶店で…。」と一言。「新しい情報がないですね。今のところ落合の喫茶店ってところまでしか分かってないですよ(笑)俺も知らないんで、教えてよ!」と、ここで大垣さんが堪らずツッコミ。
「新しく作ったものもあれば、CDになってる曲もあったんですけど、今日映画を観てて思ったのが、自分は演奏してる側なので、これぐらい大きい音量で客観的に曲を聴くことって初めてなんだなって不思議に思いました。ってことを思いました。観るの4回目くらいなんですけど。」と山本さん。劇伴として聴く自らの曲に新鮮さを覚えたそうだ。
メインで楽曲制作を担った鳥居さんから、「どういう感じで作っていくか決めないで、とりあえずこんな感じでどうでしょう?って作って、監督に聴いてもらったんですけど、そのデモの段階のものがそのまま劇中で使われてて、ドキドキしました。実はここでボツになった曲もアレンジし直して、2枚目のアルバムに使ったりしてます。」と、採用されなかった楽曲がアルバムに流用されたことが語られると、「そうなの?それは初耳でしたね。」とメンバーからも驚きの声があがった。
「自分も今まで音楽を使わない映画ばっかり作ってきたから、映画音楽の作り方が全く分からなくて。映画音楽を作るのが初めての人と、作ってもらったことがない人で打ち合わせても、どうなんでしょうね?って、持って帰ってみたいなのを3、4回繰り返していて(笑)2回目まで鳥居さんしか曲を作ってくれなかったんですよ(笑)」と今泉監督の暴露に、「まだ構想段階なのかと思って、何もしてなかったんです…。」と吉田さん。「2回目の打ち合わせの帰りに吉田さんに言われたのを覚えてるんですけど、すいません、次までにちゃんとやりますって(笑)」「監督、怒ってるのかなって思って。口数少なかったので、誠意を示そうと思って。」とのやり取りに、「それは誠意を示すところが違わないか?(笑)」と大垣さんの絶妙なツッコミで笑いを誘った。
「でも、吉田さんのデモをもらった時に、トリプルファイヤーでこういう変わった曲調を作るのって吉田さんなんだって思って。1曲気に入った曲があって、それのアレンジ違いかを何パターンか作ってもらえますか、とお願いしたんですけど、結局それは使わなかった(笑)」と、吉田さんの制作秘話が伝えられると、「僕がやったという事実が残って良かったです…。」とボソリとこぼし、また笑いを誘った。
「最終的にタイトルバックに使ってる公園での競歩のシーンの曲以外は、1stアルバムの曲に入ってる歌だけ抜いたものを使わせてもらいました。そんなに音楽詳しくないですけど、歌を抜いただけで、劇伴になるというのが独特だなと思いました。それは音がシンプルで気持ちいいからってことなのかなって。」と、主に既成曲を使用することになったことに対して、吉田さんは「もっとイントロあって、Aメロ、Bメロみたいだったら、歌抜いただけじゃ使いづらいと思うんですけど、その点、僕らはフレーズをループするような曲なんで、功を制しましたね。」と解説。それを聞いた山本さんが、「ライブとか見た人からよく言われるのが、演奏だけ聴いてるとかっこいい。ボーカルが入るとめちゃくちゃなんだけどって、昔から言われてましたね。だから映画ではこういう使い方もあるんだなって思いましたね。」と。「これは、ヴォーカルが入ったらかっこ悪くなるって意味じゃなくて、独特な世界観になるってニュアンスで言ってるので、お見知り置きを…。」という吉田さんのフォローにまた会場は笑い。
そして、『サッドティー』恒例でもある、どの人物に近いかという話を今泉監督が振る。吉田さんは、「僕は、早稲田と柏木を混ぜて2で割った感じですね。精神的には柏木なんですけど。周りからみたら早稲田みたいな感じです。だから最悪ですね。」と明け透けな告白。大垣さんは、「自分を投影するっていうのはあんま無かったんですけど、眼鏡を交換するシーンは、すげえムカつきましたね。あれは畜生にも劣る所業ですね(笑)」と園子の劇中の行動に嫌悪感を示すと、それに呼応するように、山本さんが、「あれは20代にもなって何をやってんのかなって(笑)あれが高校生とかだったら、いい感じに瑞々しい感じになったと思うんですけど。」と同調し、さらに会場が沸く。最後に鳥居さん、「僕も吉田君と大体一緒なんですけど、古着屋で早稲田が服を見てて、棚子に声を掛けられた時に、サッと戻す時の感じが分かるなぁって。本音の部分は柏木ですね(笑)」と、総じて恋愛に対しては、ドライなことが明らかになったトリプルファイヤーの皆さんでした。
11月11日(火) に、渋谷CLUB QUATTROにて、KING BROTHERSのワンマンライブのオープニングアクトを務めるトリプルファイヤー。これは、『サッドティー』を鑑賞したKING BROTHERSの松尾ケイゾウさんからの直々のオファーとのこと。なお、11月30日には5回目となる自主企画ライブも決定している。
音楽ユニット「水曜日のカンパネラ」のコムアイさんは、3回のみ行った『サッドティー』の関係者試写会に2度訪れたほど、作品に惚れ込んでいるとのこと。「私は音楽活動をやっているんですけど、映画が大好きで、特に邦画のインディーズは応援できたらなって思っていて、週1で映画を紹介するラジオ番組をやっているんです。で、試写を観に行った時、是非ラジオにゲスト出演してくださいって今泉監督にお話しして出て頂いたんです。それだけの付き合いと言えば、それだけの付き合いですけど(笑)」と、自ら知り合った経緯を語った。それ以降も『サッドティー』公開前のイベントで、トリプルファイヤー、カネコアヤノさんと共に出演。また「今泉力哉フェスティバル」にもトークゲストで参加するなど、『サッドティー』関連のイベントには軒並み参加している。
「トリプルファイヤーが8割みたいな映画じゃないですか?作られた本人を目の前にして言うのもあれなんですけど(笑)いや正確には10割が今泉さんなんですけど、8割はトリプルファオヤーのブッキング(笑)」と、トリプルファイヤーの音楽の占める重要性を熱弁。今泉監督より撮影期間の合間に、大森靖子さんのライブで知り合い、制作期間の過程で楽曲が組み込まれていったという、巡り合わせについてここでも語られた。
「モト冬樹」を「ルー大柴」と間違える発言もありながら、今泉映画では『こっぴどい猫』と短編集『最低』の鑑賞経験があることが伝えられ、「『最低』は拡張していったら、『サッドティー』になる気がするけど、私は『こっぴどい猫』より『サッドティー』の方が何倍か面白かったです。皆さん、正解ですよ。」と観客に語りかけると、「いや、中には『こっぴどい猫』の方が好きっていう人もいるんで(笑)キャスト、関係者がこの中にいないことを祈りたい(笑)」と今泉監督が慌てて補足。「私、ほんとに失言多いんで(笑)でもそれくらい『サッドティー』が大好きで。試写以外でも劇場に観に行きました。」と、強い『サッドティー』愛を露わにした。
興味深かったのが、コムアイさんが提唱した『サッドティー』の3N。「泣かない」「殴らない」「脱がない」の3か条。感情表現として、端的なこの3つの描写を一切排している『サッドティー』の特異性を示すうまいキャッチだが、劇中のDVについて、あえて直接的な描写をしないことで、暴力の怖さを表現しているシーンについては、「あそこで手を出していたら、私の今泉監督の印象はまったく変わっていたと思います。」「あれは自分の演出というよりは、DVの彼氏役をやっているのが映画監督の吉田光希さんなんですけど、リハで、飲んでたコーヒーカップを机に置くために寄って行くっていうのを勝手にやってくれて、あ、これいいなって思って採用したっていう。」「あれ、怖いですよね。」と、吉田光希さんのアイデアによって生まれたシーンであることが明かされた。
端的な感情表現を排していることについては、「それで成り立つというのが今泉映画の面白いところだと思うんですよね。これだけ間が長くて、感情的な表現が削がれてて、演技も抑えた芝居じゃないですか。だから、今度は真逆が観てみたいです。」「色々やってるんですけどね。短めの作品も初期はやってるし、長編で脱いだり絡みがあるのもやってます。」「え、そうなんですね。じゃあ青柳さんでやって下さい。青柳さんが、泣くわ、殴るわ、脱ぐわって。逆3Nを。興味ありますね。」と、唐突にリクエストまで飛び出した。
青柳文子さんであれば、それも出来そうであることが今泉監督から告げられた後、「感情を出す作品って、全部を否定するわけではないんですけど、余命モノとかって、それは当たり前にグッとくるよっていうのは安易だからやりたくないってのがあって。そういうので言うと、海へ行くっていうのも封印してたのを今回解禁したんです。自主映画、すぐ海行っちゃうんで(笑)でも、海に行っても、手持ちカメラで海でバチャバチャみたいな感情表現は絶対やらないって決めて、カメラを三脚に据えて固定で撮るようにしたんですけど。」と、海ロケの解禁については、「海からのショットが面白かったです。全員が見えるように俯瞰して。海目線は新しかったですね(笑)」と平坦な海のシーンにはしないという決意が、鑑賞したコムアイさんにも伝わっている様子だった。
最近観た映画についての談義では、コムアイさんが鑑賞した『ジャージー・ボーイズ』について盛り上がる。「クリント・イーストウッド84歳ですって。いま何歳ですか?」「33歳です。」「あと50年撮れる。でも、あの世代の人達が引っ込んでくれないと、下が大変ですよね。」「いや、イーストウッド引っ込んでも、俺そこに入んないと思うんですけど(笑)でも、イーストウッドの作品は面白いですね。」「84歳であんなに艶々した瑞々しい作品が撮れるんだって思いましたね。」と、2人共に畏敬にも似た賞賛。また今泉監督からは、待機中の次回作の脚本の参考に、イーストウッド作品やアルトマン作品を観直していることが明かされ、この先、撮影されるだろう新作群像劇への期待を抱かせた。
水曜日のカンパネラの最新のミニアルバム『私を鬼ヶ島に連れてって』は11月5日(水)に発売される。リリースに先駆けて公開されている収録曲のミュージックビデオが既に話題を呼んでいる。
この日は、『サッドティー』のパンフレットでも、今泉監督へのインタビューを担当される等、古くから今泉映画を観続け、その評価も明るい映画ライターの森直人さんとのトーク。『サッドティー』のロングランの理由について、森直人さんによるロジカルな分析が聞ける内容の濃い語らいとなった。
ロングランの大きな一因として、「たぶんキャラ話が出来るのが大きいと思うんですよ。柏木に対してムカつくという大多数の意見が象徴的ですけど、今泉監督の映画は、群像劇っていうベースはずっとあると思うんですけど、この『サッドティー』はワークショップから作られたということもあってか、キャラが割と均等に立ち上がっているんですよ。『こっぴどい猫』だとモト冬樹さんとヒロイン(小宮一葉さん)、『鬼灯さん家のアネキ』も2人(谷桃子さんと前野朋哉さん)を核とした群像劇という感じがある。でも『サッドティー』は全てのキャラに均等感があって。それが長持ちする映画のひとつの黄金の形なのかなって思っていて、ベタな例で言うと『ラブ・アクチュアリー』とか(笑)あと『桐島、部活やめるってよ。』もそうですけど。」と12人の登場人物のキャラが均等に立ち上がっている作品の性質を指摘する森さん。
パンフレットにある今泉監督のプロダクションノートを引き合いに出し、「自分の体験談や身辺のお話を創作に落とし込んでいるとあるんですけど、時には柏木になり、時には早稲田になりってところを読んで、真逆のキャラなのに?って思ったんですよ。」「そうですね。例えば、早稲田の古着屋での出来事も名古屋の大学時代の経験ですし。さすがに一目惚れはしてなかったですけど(笑)緑が服を作っていて、布を見せられるくだりとかも自分の嫁とのやり取りだったりとか。嫁が子供の服とか作ってて、実際は無地の布だったんですよ。無地の布見せられて、かわいくない?って、全然わかんねーよみたいな(笑)脚本書いてた時だったので。」と、自分の分身を複数の登場人物に散らして作られていることが伝えられた。
「『桐島、部活やめるってよ。』の吉田大八監督にお話聞いた時も、全員が自分のパーツだと仰っていたんです。ただ、若手監督による童貞系映画と今泉監督の映画が決定的に違うと思うのは、多くの童貞系映画の構造は、主人公が恋愛弱者の男で、ヒロインが恋愛強者の女。そして敵が恋愛強者の男になっていて、この三角形が必ず核にあるんですけど、それが『サッドティー』の場合はニュートラルなんです。弱者が強者をぎゃふんと言わすみたいなカタルシスはなくて、強者であれ、弱者であれ、幸福というのはまた別の問題みたいな考え方。そういう意味で『サッドティー』は、今泉映画のエッセンスが拡大して映っているって思うんです。」と、登場人物間のヒエラルキーが曖昧で、ニュートラルに描かれていることが大きな特徴であると言及。
「確かに弱者が強者に勝つみたいな作品は、それはそれで好きなんですけど、価値観というのは人ぞれぞれバラバラだから、自分の位置から見て自分じゃない人を羨ましがるというのは『サッドティー』の感想として多いみたいですね。あと基本的に、すごく幸せって人に自分自身が興味がないんです。どこか悲しい人達や、行動的じゃない人達に魅力を感じる。普通は主人公が動かない人だと物語は作りづらいんですけど、行動しない人が好きなんです。」と、今泉監督の興味が、幸せじゃない人、悲しい人、行動的ではない人と、一見物語を作る上で不向きに思える人達にあることが伝えられ、「でも今、ニュートラルに描ける人って不足してるというか、少ないと思うんですよ。自主映画出身っていう出自が日本映画には多いと思うんですけど、自分の主観的な初期衝動が創作のモチベーションになってるようなところがあると思うんです。そこからどう発展するかっていう時に、今泉監督は割と理想的な展開をみせてるかなって思うんです。」と。その今泉監督自身の性質が、むしろオリジナリティを確立するキーになっていることが浮き上がってきた。
「ドラマの作り方として、主人公が何かを得るための壁があって、それを乗り越えようしたらまた壁があってみたいな葛藤を作る脚本のセオリーってあると思うんです。自分の映画の雰囲気とは違いますけど、田口トモロヲさんが監督している作品が、パンクとかロックとかやりたいけど、自分は普通の家に生まれているみたいな葛藤を描いてる。それってドラマを作りづらいけど、葛藤も少なく、平々凡々と生きられてるみたいな、森さんがパンフの対談でも「リア充文化系」って表現してくださった感覚が自分にはあって。特に貧しいとか政治の話でもなく、極端に言うと職業も分からない人が出てたりとかするので。」と、作品に自己を投影する上でのアイデンティティの話に広がる。「それは今泉映画の初期からの特徴ですよね。記号が明示されない。」「それが薄っぺらいとも言われるんですよ。バックを描かなくて、学生かフリーターかも分からない。それでも人と人の関係性だけでも出来ることもあるのかなって思いは常にあって。葛藤の少ない人のドラマというのをやりたいっていう意識はあります。だからフラットに見えるのかもしれない。あと絶対的な悪というもの興味がなくて、ごく普通な人が相手をムカつかせたり、良かれと思ってしたことが人を傷つけたりとか、そういうのに興味があるんです。」と、「曖昧な善悪」も重要なファクターとなっているようだ。確かに『TUESDAY GIRL』『終わってる』『nico』などはそれが顕著にあらわれている。
「仰ったように、悩みがないのが悩みみたいなぬるま湯育ちで中産階級だけど、サブカルチャーに憧れて、逆コンプレックスを持つみたいな設定は、ある世代以降のリアリティのベースにはあると思うんです。僕はそれに飽きてしまっているところがあったんです。同じ世界観や作り方が続くので。今泉監督の映画はそこから一つ飛び越えるってことですよね。最初観たときは、キャラと関係性で出来てるって印象は確かに僕もあった。薄っぺらいって言われるのは、背景や社会的な設定を描かないってことの指摘だと思うんですけど、でも僕はそういう印象はなくて、生活空間をちゃんと撮ってるので風景で階級が分かるというか(笑)」
また森さんからは、今泉映画の本流としての『サッドティー』と『こっぴどい猫』の比較について話される。「嫁も映画監督をしていて、普段は看護師なんですけど。『こっぴどい猫』は嫁に脚本の段階で相談して、嫁は起承転結がきちっとした映画が好きなんです。自分はそれはどうなんだろう?みたいなのがあって。ベタになるのが怖いので。『サッドティー』は意外と嫁の意見を聞かなかったんです(笑)柏木がモテる理由が分からないという意見を参考にして、コアラのマーチのくだりとか細かいところは取り入れたりはしたんですけど。」と、映画監督でもある奥さんからの助言なども明かされた。
冒頭のキャラ話に関して、朝日の人気や、一番真っ当に描かれている園子の人気がまっ二つに割れてることが今泉監督から話されると、「共感するキャラを2人ぐらいあげたら、その人の性格というか問題意識というのが分かるのかもしれないですね。こういう作り方してると、感想言った人の鏡になるみたいな感じがあるでしょ。映画の話をしてるのに、自分の話をしてるみたいになっていくと思うんです。そこが後を引く魅力に繋がってると思いますね。僕はこの調子でどこかでずっと上映し続けたらいいと思うんんですよ(笑)そしたら積もり積もって沢山の人が観てる映画になると思うので。」
最終日は、今泉監督と、6名のキャスト(佐藤由美さん、富士たくやさん、星野かよさん、永井ちひろさん、阿部隼也さん、岡部成司さん)が登壇し、舞台挨拶が行われた。各自が映画『サッドティー』に寄せた言葉をそのままお伝えする。
佐藤由美: 昨日、東京国際映画祭が開幕になったというニュースが各局大きく報道していましたが、ちょうど1年前にこの『サッドティー』を持って、今泉監督と市橋プロデューサーに出演者で東京国際映画祭という舞台に連れてって頂きまして、六本木で夢のようなめくるめく一夜をみんなで過ごすことが出来たなって思い出しながら、テレビを観てまして、本当に1年経った今でもこうやって都内の映画館で上映させて頂いて、本当に『サッドティー』に関しては、まさかこんな展開になるなってっていうラッキーな展開が次々と起こる作品で、開運極まりない作品だったと思っております。皆様に口コミで広めて頂いたおかげだと思っています。スタッフの皆さんもキャストの皆さんもありがとうございます。アカデミー賞で聞くような締めの言葉みたいですが、本心です(笑)
富士たくや: 言いたかったことを佐藤さんに全部言われてしまったので、僕も同じ気持ちでいっぱいなんですけど、後悔してることがありまして、去年の東京国際映画祭のグリーンカーペットに自分行けなかったんですけど、それが心残りと言いますか(笑)これで終わりではないと思っていますので、よろしくお願いします。」
星野かよ: 早稲田がいなくて寂しいですね。お仕事で来れないようで。恋愛って難しいですよね。でも映画の中でも園子が言っていたように、「好きよりただ会いたいって気持ちの方がホントな気がするよ」ってあの言葉は素晴らしいなってあらためて思うんですよ。会いたくなる気持ちって人間から湧き出てくる欲として一番素直な気持ちだなーって思っていて、ただ会いたい人に会いたいと伝えるだけで、自分の中でも相手の中でも何かが変わってくるんじゃないかなーって思いました。
永井ちひろ: 『サッドティー』の1年だったなって本当に思います。ずっとずっと『サッドティー』が私の周りにずっとあったなって思っていて、こうして1年経っても観に来てくれるお客さんがいて嬉しいなって思うのと、こうやって定期的に会えるといつも『サッドティー』の内容の話になって、いつもディベートして話せる作品ってすごいなってあらためて思います。自分も1年もあれば心境も変わるので、共感するところも変わってきたりするのが面白いなって思いました。皆様にもそう思って頂けると思うので、また観れる機会があったら、観て欲しいなって思います。
阿部隼也: 1年長くて短かったような、僕も永井さんと一緒で『サッドティー』の年だったと思いますね。ここまで上映が広まるとは思ってなくて、吉田光希さんとかも追加キャストで、町田役の二ノ宮隆太郎くんも追加で。あれ僕も予告編で知りまして、「こいつ知ってるけど、何で出てるんだろう?」って思って、きっと上映前にまた追加するんだろうなって思ってたりしました。でもそれはなくて良かったです(笑)本当にありがとうございました。
岡部成司: こんなに長く上映が続くとは思っていなかった作品で、1週間の単館上映だけだと思っていたのが、国際映画祭に出させて頂いたり、北は北海道から南は沖縄まで、全地区で上映させて頂いて、こんなに大きな作品になると思っていなかったので、監督さん、スタッフさん、キャストの皆さんに本当にあらためて感謝する思いです。あと、あたらめて(監督は)猫背だなって思います。会う度に(笑)
今泉力哉: 映画っていろいろな方法があって、美術とか編集とかCGとか映像で魅せるっていうのは自分は拙くて、実際、そこにあまり興味なかったりして、登場人物が活き活きしてたり、中にいる人間が生きてれば面白くなると思ってずっと作ってきて、今回はワークショップを通じて映画を作ったんですけど、巡り合わせもあり、個性的な方々が集まったので、自分はそれを活かして脚本を書いて作っただけです(笑)お客さん入らないと1週間で終わってたと思うんで、本当に観てくれる人がいてこそだったので、本当にありがとうございました。これからも良かったら広めてください。ただ、こうやって集まれるのも問題だと思うので(笑)みんな次々忙しくなって、自分も忙しくなって次に行けたらいいなって思います。
それぞれの挨拶の後、市橋プロデューサーが壇上にあがり、12月24日に『サッドティー』のDVDが発売されることが発表された。口コミだけで劇場を徐々に埋め、全国へ広がっていった『サッドティー』の波が一旦終わるのは少し寂しいが、DVDを通して、また作品に共感する人々が増えるのはとても喜ばしい。『サッドティー』に魅了された人は必ず劇場へ向かう、そんな気もする。7日間取材させて頂き、この日も登壇した岡部成司さん、永井ちひろさん、阿部隼也さんの3人が常に劇場にいて、監督と共にお客さんに挨拶をしていたのが印象的だった。とりわけ『サッドティー』を契機に自身の名前を知らしめた方々だと思うので、役者としての今後の活躍が非常に楽しみだし、おそらく活躍するのだと思う。
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